結果発表

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全国医師ユニオンや医労連(日本医療労働組合連合会)などで作る「勤務医労働実態調査2017実行委員会」が11月9日に発表した調査で、多くの医師が長時間労働により勤務に影響が出ている実態が分かりました。

「過労死ライン」に当たる月80時間以上の残業を超えている医師は、常勤医(当直なし)で4.9%、常勤医(当直あり)では7.3%、初期研修医が8.5%に対し、後期研修医では18.9%と高い数字となりました。また1か月の休みが0日の医師が、常勤医で8.2%、初期研修医で4.2%、後期研修医で8.1%という結果でした。

こうした長時間労働の背景には、夜間や休日の救急医療や重症者に対応する「当直勤務」が大きく影響しています。当直明け後の勤務体制について、78.2%が「通常勤務」と答えており、連続勤務が日常茶飯事となっている現状が浮き彫りとなりました。

さらに、労働時間の管理方法については、「自己申告」が51.6%と最も多く、「タイムカードなどの客観的管理」が27.5%、「管理なし」が17.6%と、労働時間が十分に管理されていないことも明らかになりました。

また、当直明けの翌日の連続勤務と医療ミスとの関係についての質問で、集中力や判断力に関して「通常時と比べて大幅に低下していると思う」が36.3%、「やや低下していると思う」が42.7%と約8割が低下していると回答がありました。

電子カルテの文章の入力ミスや単純なミスも含む診療時のミスについて問うと、全体の13.4%が「相当ミスが多い」、13.4%が「ややミスが増える」と、3割近い医師が実際にミスが増加していると回答がありました。

医師の時間外労働への規制のあり方について厚労省の検討会で議論が進んでいる中、働き方改革で医師労働は改善すると思うかを問うと、全体の57.1%が「ほとんど改善しない」と回答がありました。その理由を聞くと、複数回答で「必要な診療体制を維持できない」がもっとも多く、次に「医療現場の法律は守られない」、「医師を労働者と考えない風潮」と続きました。

時間外労働の上限規制について、医師への適用は5年間猶予を設けたことについては、「わからない」が42.4%と最も多く、「賛成」が17.2%に対し「反対」が35.2%と2倍以上となりました。

調査は2017年7〜9月、学会や医療団体に協力を要請して記入を依頼し、約1800人の勤務医から回答。このうちインターネットでの回答を除いた1621人のデータが公表。回答者の属性は、性別(男性77%、女性23%)、年代(20代7.3%、30代20.5%、40代24.7%、50代25.3%、60代以上22.1%)、ポスト(院長9%、副院長9.4%、診療部長・科長28%、一般医師43.6%、無回答9.9%)。

 

「医師のモチベーションを支えるものは3つあり、それが叶えやすいことが働きやすさに繋がる」と言われています。
1つ目は報酬。
2つ目はキャリアアップや専門医・指導医の資格取得といった自己実現。
3つ目は、感謝される、尊敬されるといった社会的動機

その3つに加え、如何にQOLを確保できるかが働きやすい病院に繋がってきます。
そして、働きやすい環境づくりに成功している病院からは、
「時間をかけて改革した結果であり、魔法の杖はない」とお聞きします。

研究支援、資格取得支援、フレックスタイム制度など、さまざまな施策によって、医師のモチベーションや、
「自分たちを大切にしてくれる施設」という意識が高まり、働きやすい文化が醸成されるようです。
医師に応じて待遇やルールを微調整したり、最も多い世代のニーズを優先的に満たしたりなど、現状に合わせてPDCAを繰り返す柔軟性に改善されている病院もあります。

私達エージェントは、先生方の働きやすい職場を案内するだけでなく、採用や職場作りが上手くいっている病院の情報を吸収し、それを職場作りが上手くいっていない病院に還元する事も役割の一つだと思っております。

 

先生方、働く環境の悩みは色々あると思いますがそんな時は是非ご相談下さい。
JMCは医師が働き易い環境をあらゆる確度から分析しご提案させて頂きます。