皆既日食

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本日、日本時間未明に皆既日食がありました。
日本では日の出前だったので見ることができませんでしたが、アメリカでは幅広い地域で日食が観測できたようです。
99年ぶりの皆既日食の大陸横断でアメリカは大盛り上がりで、何かと話題のトランプ大統領が太陽を裸眼で直視している、という悪いお手本です的なニュースもありました。
何をしても話題になる人ですね・・・
日食は数としてはそれほど少なくないのですが、うまい具合に太陽が隠れて見えるところは地球上では一部です。
日本で観測できた日食で直近の日食は、2016年3月の皆既日食で、日本国内で部分食を見ることができました。
その前は2012年5月の金環日食で、九州南部から四国、本州の太平洋側できれいに太陽が隠れる日食を見ることができました。これほどの範囲で見ることができるのは900年ぶりということでニュースなどでもだいぶ話題になりましたね。

さて上述のように、日食には皆既日食と金環日食があります。語感から大体イメージできますが、国立天文台の比較写真がありましたので載せてみます。

 

 

金環日食は言葉の通り光が輪っかのようになっていて幻想的です。皆既日食は太陽全てが月に隠されていますが、そのせいで普段は見ることができない太陽コロナ(太陽表面よりさらに外側の非常に高温なガス層)が見られます。全て隠すと普段見えないものが見える、なんて哲学的でとても素敵です。
ところで、このような日食が広範囲に見られるときはみんな外に出て日食を鑑賞してしまうので生産性が著しく損なわれるそうです。
今回の皆既日食ではその損失は760億円にもなるようで、20分の間8,700万人の人が仕事の手を止めるとこのような金額の損失になるようです。

何とも無粋なデータだなぁ、と個人的には思います(笑)。
せっかくの天文イベントで、損になるから、といやいや仕事をしている方が色々な面でデメリットが大きそうな気がします。人間のモチベーションやストレスは時間や金額で割り切れるものではないと思います。